インテリアスタイルって一体、どういう区分で分かれているのでしょうか?という疑問を解説するべく
・時代別
・国、様式別
・雰囲気別
の3つに分けて解説させていただいています。
前回、前々回と2回に分けて【時代別】と【国、様式別】にインテリアスタイルを紹介しました。
今回は3回目として【雰囲気別】と題してインテリアスタイルを解説していきます。
さて、あらためてインテリアスタイルと聞いてどんなものを想像しますか?
- アンティーク調、シンプルモダン調…
- ブルックリン風や、西海岸風、エスニック風…
こんなスタイルは以前紹介した【時代別】や【国別】でなんとなくそのスタイルが理解できます。
しかしインテリアスタイルにはこんな表現もあります。それは…
- カフェ風、古民家風…
- 男前スタイル、塩系スタイル、姫系スタイル…
- インダストリアル調、シャビー系
どうですか? 聞いたことありますよね?
でも、コレはもう時代別でも国でも区別できません。
この種のインテリアスタイルを【雰囲気別スタイル】として今回はご紹介。
インテリアスタイル雰囲気別のグループ分け
しかし、このままではあまりにざっくりし過ぎているので
それぞれの【雰囲気別スタイル】を分布分けしていきたいと思います。
これによりバラバラな表現のスタイルを少しだけグループ分けすることができます。
グループ分けするための縦の尺度が
【シンプル】← →【デコラティブ】
簡単に言うと、質素で素朴なものなのか、ごちゃごちゃしたものか という分け方。
もうひとつ横の尺度が
【冷たい】← →【暖かい】
これはそのインテリアスタイルが持つイメージの温度の違い
例えば、暗い照明が似合う部屋や、色なら寒色系の色合いだったり、鉄のイメージだったり、頑丈なイメージなどは、冷たい感じを受けると思います。
この2つの軸で雰囲気を分布したのがこちらになります。
だいぶ振り分けがはっきりしてきたと思います。
近いグループのスタイルは似た要素を持っているとも言えますね。
インダストリアル系
まずは【冷たい】&【デコラティブ】のグループの最たる例は「インダストリアル」スタイル。ここではこのグループを【インダストリアル系グループ】と呼ばさせていただきます。
インダストリアル[industrial]とは「工業用の〜」と言う意味。ボルトや鉄板、ワイヤーなど工場で使っている部品をあえて塗装しない、もしくは黒塗装で、そのまま棚やインテリアに取り入れたような感じで使われています。
材木も使いますが、これも古材の風合いだったり、油が染み込んで黒く色ずいたものや、ウォルナットのような濃い色のニスを雑に塗っただけのような風合いのものなどが多くみられます。建築材の流用を思わせるため、薄い板よりぶ厚めの木材のほうが似合いますね。
しかしこれはあくまでイメージ!!本当に汚れていたり、ホコリまみれにするのはNG。
【デコラティブ】のグループに入れましたが、あまりごちゃごちゃさせすぎると、ただの乱雑な部屋になってしまいますので、色や、素材に統一感を持たせ、ポスターや装飾のアクセントでインテリアとしてのまとまりを出すことが大切です。
雰囲気を表す表現としては
- 男前インテリア
- 無骨系
- 重厚
前回紹介した「ブルックリンスタイル」や「マンハッタンスタイル」を始め、男性的イメージが強いスタイルで、いわゆる「男前スタイル」と言われるような雰囲気はここに属しています。
テレビやスピーカーなど、黒モノ家電との相性が良いので、リビングのスタイルとしては使いやすいスタイルです。
色合いは暗めでウォルナット系の深い茶色の木材や、黒アイアンなどを使ったDIY家具などと相性が良いため、安価で作れ、多少不恰好なものでも「味」があるインテリアになるので、DIYをするスタイルの代表格となっています。
モダン系
同じく【冷たい】印象ですがインダストリアル系に比べ【シンプル】寄りなスタイルの代表格が【シンプルモダン系】のスタイル。
グレーやホワイト系のアイテムと、モノトーンアイテムで統一感を持たせると雰囲気が一層アップします。
- 塩系インテリア
- ミニマリズム
- スタイリッシュ
- モノトーン
- シャープ
流行りの「塩系スタイル」がここに分類されます
また「IKEA」や「無印良品」の売り場にあるような「北欧スタイル」のインテリアに近いので、部屋のインテリアスタイルを想像しやすいかもしれません。
キッチン周りの白物家電との相性が良く、ホワイト系のカラーが部屋を大きく見せてくれるので、ワンルームなどの小さな部屋のスタイルに向いていると感じます。
と、書くと簡単そうなイメージに見えますが、ホワイト系の統一したインテリアを徹底するのは、かなり上級者じゃないと難しいと思います。
実際には白系のインテリアや家電だけにするのはとても難しく、隠しきれないテレビや、オーディオなどの黒モノ家電は映え過ぎる可能性が大なので、他のインテエリアとのバランスを考えて、コーディネートする必要がありますし、白い家電で統一するのはそれなりの費用もかかります。
また普段使いの小物もできるだけ、詰め替えボトルや、箱に移すなどして、色味を増やさない努力も必要かと…。
そういった点で、このスタイルを選ぶなら徹底した整理整頓が鍵!となります。
アンティーク系
シンプルモダン系の対称になる【デコラティブ】で【暖かい】イメージがあるのが
クラシック系やトラディショナル系のグループ、ここでは総して【アンティーク系】と呼ばさせていただきます。
「エレガント」や「ラグジュアリー」な感じが強いこのスタイル
「姫系インテリア」などはまさに【デコラティブで暖かい】イメージそのものでしょう。
ここでよく使われる表現は
- 姫系インテリア
- エレガント
- ラグジュアリー
- シャビー
- オーセンティック など…
また、少し様式は変わりますが「カントリースタイル」もグループ分けではこのグループに入る気がします。
カントリースタイルとは海外の田舎のあるような、木のそのままの素朴な風合いを生かした暖かい雰囲気が漂うスタイル。
パイン材の家具や手作り風の小物、壁は漆喰を思わせるような柄。逆に床には何も敷かない方がイメージがはっきりしますね。
また【カントリースタイル】は、小物を少し変えれば【カフェ風】インテリアにも♪
コーヒー豆の入った瓶と、手動のコーヒーミルを棚に並べて…棚に飾ったブラックボードにはコーヒーメニューを書いて。。どこか懐かしい喫茶店を思わせるものを置くだけで、ほっと落ち着ける【カフェ風】の部屋になるでしょう。
ナチュラル系
【シンプル】でありながら【暖かみ】を感じるスタイルなのが【ナチュラル系グループ】です。ここは素朴といったほうが伝わりやすいかもしれません。
【和風】はもちろんのこと、リフォーム番組でよく耳にする「古民家風」スタイルなどは、ここのグループに分類されると思います。
我々、日本人にとってはやはり心から落ち着けるスタイルではありますが、雰囲気の徹底をするには、今の洋式のスタイルがメインになっている住宅事情ではなかなか難しいものがありますね…。
- リゾート
- トロピカル
- コースタル
- リラックス
- カフェ風
また少し様式は変わりますが「リゾートスタイル」「コースタル」もグループ分けではこのグループに入る気がします。
「コースタル」とは「海岸の〜」という意味。人気の「西海岸風」や「カルフォルニアスタイル」といったものも、海岸沿いという意味では「コースタル」なインテリアだということになります。
名前の通り、自然素材を多く使い、木の無垢な肌触りや、香りが感じられるような雰囲気ですが、ナチュラルが故に家電との相性があまりよくありません。なので、多くの家電が必要ない寝室やトイレなどのリメイクの方が向いています。
リビングなどでは、必要最低限な家電のみを使うようにし、配置する際には、扉付きの棚を使うなど、極力見えないようにするのがポイントです。
まとめ
3回にわたりインテリアスタイルの解説を行ってきました。
部屋のリメイクの方向性を決めるお役に立てたら嬉しいです。
好きなインテリアスタイルで選んでもちろんいいのですが、特にその部屋の間取り、用途を考えないと、のちのち、色合いや置けるものの制限が出てきてしまうことがあります。
新築で建てた家なら関係ありませんが、ほとんどの人はインテリアをだんだんと増やしていくものだと思います。
最初にしっかりとしたイメージを掴み、必要なものや、置くものの方向性がずれないようにするのが長く続けられるポイントになります。
それでは今回はこれにて。
自分らしいインテリアスタイルを見つけてみてください♪
ぜひ読者登録もお願いします。