「ブルックリンテイスト」に「カルフォルニアスタイル」?はたまた「北欧風」!?
などインテリアイメージにはたくさんの表現がありますよね。
最近では「男前風インテリア」や「塩系インテリア」などと呼ばれるものまで(゚o゚;;
こんなにスタイルやテイストがあると、いざ自分の家のインテリアイメージを考えるときに、どんなものにしたらいいのか?また、現状のスタイルはいったいどこに分類されているのか?など頭をかかえるシーンも多いと思います。
インテリアスタイルって一体、どういう区分で分かれているのでしょうか?
今回はそんな疑問を
・時代別
・国、様式別
・雰囲気別
の3つに分けて説明していきます!
初回の今回はインテリアスタイルで使われる時代別の表現についてまとめてみました。
目次
まずはインテリアステイルで使われる時代を表した表現を古いもの順に紹介
クラシック
1300年〜1700年頃
ヨーロッパの古典様式を取り入れ、細部に装飾が施され、濃い色調で重厚感があるスタイル
中世~近世ヨーロッパの宮廷式装飾様式で、伝統と格式のあるスタイルです。華やかで深みのある柄や、くるんと優雅な猫脚や、「バルボスレッグ」と呼ばれる球根のような大きな脚の装飾が施された家具やシャンデリアなどのファブリックが特徴。
高級感、重厚感のある格調高いインテリアスタイルです。
用例
- イタリアンクラシック
- ヨーロピアンクラシック
関連
- 姫系インテリア
- ロココ調
アーリーアメリカン
1865年~1890年頃
西部開拓時代。古くはアメリカの植民地時代を含む場合も
植民地時代を含めてPritimive Style(プリミティブ スタイル)と呼ばれることもあります。
Primitiveとは「初期の」という意味で、アメリカの歴史のなかでは、17世紀から始まる英国植民地時代や西部開拓時代を指します。
シンプルですが温かみを感じられ、今でも人気があるスタイル。家具の特徴は、シンプルで素朴、でももともとはイギリスなどヨーロッパの植民者たちがもたらしたヨーロッパ式のデザインが用いられています。
欧米の田舎風コーディネートといったイメージのインテリアスタイルです。
クラシックスタイルに比べるとどっしりとした印象で、どこか懐かしさを感じさせてくれます。
用例
- アーリーアメリカンスタイル
- アーリーアメリカンキッチン
- アーリーアメリカン様式
関連
- カントリー風
- アメリカンカントリー
- ブリティッシュカントリー
- フレンチカントリー
アンティーク
1950年以前のもの
いわゆる骨董品、概ね100年以上経っているものをさす場合が多い
もともとはラテン語で古いものという意味のAntiquusが起源です。
古代ギリシャやローマ時代に使われていたものが、英国の上流階級の人たちの間で美術品や宝飾品などの売買で使われるようになり、その後、市民の間で家具などにも使われるようになっていったものです。
正式にはアンティークという言葉は「100年以上の古い美術品、工芸品、手工芸品」になるのですが、これはあくまで法律上で輸入関税を課すかどうかの都合だけで決められているもので、美術品、工芸品、手工芸品がそれに当たります。
家具や雑貨においては、1920~30年代のものが多く見受けられます。
用例
- アンティーク家具
- アンチーク
- モダンアンティーク
関連
- カフェ風インテリア
- シャビー/シャビーシック
- フレンチシャビー
コンテンポラリー
1900年~1950年頃
時代にとらわれず古さと新しさを融合させているスタイル
コンテンポラリーという単語は、元来「同時代的な、現代的な」という意味を持っていますが「モダン」の場合は、「既定の価値観を一新する」「これまでになく、まったく新しい」という側面を強調した表現に対し「コンテンポラリー」は、より自由度の高い表現で「その時代のライフスタイルや嗜好に合わせ、居心地の良さを優先したスタイル」と表現できます。
基本的にはミニマルでスタイリッシュな雰囲気が多く、色もホワイト・ブラック・グレーのモノトーンが基調となることが多いですが、壁の一部や家具をビビッドカラーにして、コンテンポラリーの雰囲気を出す例もあります。
時代にとらわれず古さと新しさを融合させているスタイルも、コンテンポラリーと表現されることがあり、時代をさす言葉としてはとても曖昧な(自由度の高い)表現です。
用例
- コンテンポラリークラシック
- コンテンポラリーモダン
- コンテンポラリーデザイン
関連
- 北欧風
- ミニマリズム
モダン
1900年~1960年頃
コンテンポラリースタイルの一種だが、カジュアルより革新的要素が強いスタイル
コンテンポラリーというカテゴライズの中にあり「カジュアル」と対をなすのがこの「モダン」という表現。
インテリアでは1920~30頃にドイツにあったデザイン学校「バウハウス」を中心として多くの有名デザイナーが現れ、それ以前とはまったく異なる素材を使ってデザインも斬新な家具(スチールパイプのイスなど)が登場したようです。
そのような、当時革新的デザインであった家具やそれに影響を受けたデザインなどが「モダン」と呼ばれているようです。
用例
- モダンインテリア
- 和モダン
- 北欧モダン
- ラスティックモダン
- シンプルモダン
- ナチュラルモダン
関連
- 塩系インテリア
- 古民家風インテリア
ミッドセンチュリー
1945年~1960年代頃
第二次世界大戦後の新しい技術が世に出始め、家具などに応用されたスタイル
アメリカの近代主義から生まれた新しいデザインの流れであり、機能性、合理性を追求したデザインも多く、当時の近代主義の象徴、プラスチックを使った近未来的なデザインも特徴です。
インテリアでは開放感ある時代を体現するようなポップなカラーなどが特徴で、家具では曲線を多用したデザインなどが挙げられます。
部屋のアクセントといて取り入れるなど、遊び心のあるインテリアスタイルです。
用例
- ミッドセンチュリーインテリア
- ミッドセンチュリースタイル
- ミッドセンチュリーデザイン
関連
- インダストリアルデザイン
- ストームデザイン
- 男前インテリア
ヴィンテージ
1970年以前のもの
使い古された風合いと希少価値が高い意味合いを残したスタイル
ヴィンテージは、英語でワイン作りを指す言葉でしたが、のちにワインの当たり年を示す言葉と変わっていき、今では、「時代もの」という意味も含めて使われています。
使い古された感じや、手作り感、を感じられるものが多く、インテリアでは傷や塗装のはげなどで、わざとダメージ加工をしたデザインも多く出回っていて、“ヴィンテージ加工”と呼んだりします。
DIY家具など手作り感のある家具や、男前インテリアなどの無骨さを出すのに相性がよく、この時代のものを参考にして真似ているケースが多くあります。
用例
- ヴィンテージ家具
- ヴィンテージ加工
- アメリカンヴィンテージ
関連
- カジュアル
- 男前インテリア
- ユーズド感
トラディショナル
1960年代頃
古き良き時代の名家に伝えられたフォーマルなスタイル
アメリカントラディショナルは、アメリカなどではおもに木造の板を横に張った壁が特徴的な、コロニアル調のイメージをベースにしたフォーマルでありながら親しみやすいスタイルです。
日本でも明治以降、長崎や神戸などの外国人居留地の住宅で用いられるような様式です。
スッキリとした空間に、重みあるインテリアを配置。ホワイトの壁に床もインテリアも暗めな色彩でどこか重厚感をもたせたスタイルなどもあります。
またイングリッシュトラディショナルといえば、エレガント×しっくりとした重厚感が特徴で花柄やタータンチェックはお約束ですが、暗い色と明るい色のバランスでくどくない空間を演出するスタイルとなります。
用例
- アメリカントラディショナル
- ブリティッシュトラディショナル
関連
- コロニアル調
- 西海岸風
レトロ
1970年頃
本来は年代や価値では分けることができない表現
懐古的。古いものを好む、またその様子。愛着などがあるものを意味する言葉なので、
ヴィンテージやアンティークとは違い、実際の年代や品質を含む言葉ではなく、趣味や世界観を指しています。
あえて時代でいうとするなら、戦後の昭和初期あたりのイメージが近そうです。
用例
- 昭和レトロ
- レトロモダン
- 北欧レトロ
ハイテック
1980年〜1990年頃
ハイテクは機械系、ハイテックはインテリアに使われる用語
ハイテクノロジーとは異なり、80年代インテリアを特徴づける用語です。
鉄板、鉄パイプ、ワイヤー、鉄骨、ボルト、さまざまな配管の類や天井を透かして見せるパンチング・メタルのボード。そうした、まるで工場から直送されたばかりと思わせる生のままの工業素材が、インテリアの随所に使われたスタイル。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はインテリアスタイルで使われる時代について解説してみました。
戦後、技術が一般流出し産業の変化に合わせインテリアも変化したように、インテリアスタイルにはその時折の時代背景があります。
もちろんここには書ききれない区分もあるのですが、そんな時代背景とその時代の生活様式などを想像しながらインテリアスタイルを決めていくのもおもしろいかと思います。
この解説がちょっとした参考になれば幸いです。
自分らしいインテリアスタイルを是非、見つけてみてください!
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